“貯金ゼロ世帯”急増の裏にある思考グセと解決策 2025-10-06 14:33:32

“貯金ゼロ世帯”急増の裏にある思考グセと解決策
目次
はじめに
総務省の家計調査によると、日本の世帯の約2割が「貯金ゼロ」と報告されています。さらに単身世帯や子育て世帯に限ると、その割合はさらに高くなります。
「給料が少ないから」「物価が上がっているから」――たしかに外部環境の影響は大きいものの、実は貯金ゼロ世帯が増えている背景には、“思考グセ”という心理的な要因も潜んでいます。
この記事では、貯金ができない人に共通する思考パターンを解説しつつ、今すぐ取り入れられる具体的な解決策を紹介します。
“貯金ゼロ”世帯が増えている現状
①データが示す現実
総務省の「家計調査」によれば、金融資産をまったく持たない世帯は年々増加傾向にあります。特に30代~40代の子育て世帯で「貯金ゼロ」の割合が高く、家計の余裕のなさが顕著です。
また、老後資金として「2,000万円必要」という金融庁のレポートが話題になりましたが、実際には貯金がほぼないまま定年を迎える人も増えています。これは将来の生活設計に深刻な影響を及ぼします。
②“収入が足りないから貯められない”は本当か?
「収入が増えたら貯められるのに」という声をよく耳にしますが、年収600万円以上でも貯金ゼロという家庭は珍しくありません。
つまり、収入の多寡よりも“お金に対する考え方”の違いが、貯金の有無を分けているのです。
貯金ゼロ世帯に共通する“思考グセ”5つ
① 「あるだけ使う」消費先行型
給料が入ったら、まず欲しいものや楽しみにお金を使ってしまい、残ったら貯金しようと考えるタイプ。結果的に残らず、貯金はゼロ。
「残ったら貯金」ではなく「先取り貯金」が鉄則ですが、この逆をやってしまう人が多いのです。
②「今が楽しければいい」短期思考型
旅行や外食、趣味など「今の楽しみ」にお金を優先する傾向があります。将来のリスクは「なんとかなる」と思いがちで、老後資金や教育資金を軽視してしまうのが特徴です。
③「クレジットカードで後払い」借金習慣型
キャッシュレスの普及で、お金を使っている実感が薄れやすくなっています。リボ払いなどで知らずに利息を払い続け、「お金が貯まらない体質」になっている人も多いです。
④「まだ若いから大丈夫」先送り型
30代・40代では老後はまだ先のこと。教育費や住宅ローンを優先して、「貯金は余裕ができてから」と考えてしまうタイプです。しかし、時間を味方につけられる若い時期に貯金習慣を作らないと、雪だるま式に老後の不足が大きくなります。
⑤「どうせ貯めても足りない」諦め型
「老後2,000万円なんて無理」「大きな資産を作るのは一部の人だけ」と思い込み、最初から貯金を諦めるケースです。しかし、小さな積み重ねが長期で大きな差を生むことを理解していません。
思考グセを変える!貯金ゼロ脱出の解決策
①先取り貯金を仕組み化する
貯金できる人とできない人の決定的な違いは「仕組み化」しているかどうかです。
給料が振り込まれたら、自動的に一定額が別口座に移るように設定しましょう。銀行の自動積立や、証券口座の積立投資を使うのも効果的です。
② 生活費を“見える化”する
「なんとなくお金が消えている」という感覚をなくすために、家計簿アプリで支出を可視化するのが有効です。固定費(家賃・保険料・通信費)を最初に見直すだけで、毎月数万円の余裕が生まれるケースも少なくありません。
③小さく始めて習慣化する
最初から「毎月10万円貯めよう」とすると挫折します。まずは月1万円からでもOK。成功体験を積むことで、徐々に貯金額を増やせます。
④投資を取り入れる
低金利の時代に「貯金」だけでは資産は増えません。積立NISAやiDeCoなどの制度を利用すれば、少額からでも長期的にお金を育てられます。特にiDeCoは税制優遇が大きく、老後資金作りの強力な武器になります。
⑤保険でリスクをカバーする
万が一の病気や事故で収入が途絶えると、せっかくの貯金も一瞬で消えてしまいます。そのため、必要最低限の保険でリスクをカバーしつつ、残りを貯金・投資に回すのが理想的なバランスです。
貯金ゼロから抜け出した実例
ある30代の共働き家庭は、毎月の支出がギリギリで貯金がゼロでした。しかし以下の取り組みで改善しました。
●保険を見直して月1.5万円の削減
●スマホを格安プランに変えて月1万円の削減
●自動積立で月3万円を貯金へ
結果、年間50万円の貯金が可能になり、3年で150万円の金融資産を形成できました。
「少しの工夫 × 習慣化」で、ゼロからでも貯金は確実に積み上がります。
まとめ
“貯金ゼロ世帯”が急増している背景には、収入の問題だけでなく、無意識の「思考グセ」が潜んでいます。
●「あるだけ使う」
●「今が楽しければいい」
●「まだ若いから大丈夫」
●「どうせ貯めても足りない」
こうした思考を切り替え、仕組み化・見える化・小さく始める習慣を取り入れることで、誰でも貯金ゼロから脱出できます。
老後資金は一朝一夕には貯まりません。しかし、今日始めれば未来は確実に変わるのです。
心理学が教える「お金が貯まらない理由」
お金が貯まらない背景には、心理学的な“認知バイアス”も関係しています。
① 現在バイアス
人は「今の満足」を優先し、「将来の利益」を軽視する傾向があります。例えば、毎日500円のコーヒーを買うと年間18万円以上になりますが、「今日だけなら大したことない」と思ってしまう。これが現在バイアスです。
② 損失回避の心理
「お金を失う痛み」は「同じ額を得る喜び」の約2倍大きいと心理学で言われます。これにより「株式投資は怖い」「元本割れが嫌」と感じ、資産形成を避ける人が多いのです。しかし、この心理が働く結果、長期的な資産成長のチャンスを逃してしまいます。
③ 社会的比較の罠
SNSで「友人の旅行」「新車購入」を見ると、自分も同じようにお金を使わなければ取り残される気持ちになる。これは社会的比較の心理です。無意識の消費を招き、貯金ゼロの一因になります。
こうした心理的なクセを理解するだけでも、「自分はなぜお金を使ってしまうのか」に気づきやすくなり、行動改善につながります。
海外と比較して見える日本人の特徴
「貯金できないのは日本だけ?」と疑問に思う人も多いでしょう。実は国ごとに“お金の習慣”には大きな違いがあります。
①アメリカ
アメリカ人は「投資文化」が根付いており、給与の一部を自動的に401kやIRAといった年金口座に積み立てます。一方でクレジット利用が多く、平均的な家計は借金を抱えています。ただし「借りるけど同時に投資する」仕組みがあり、ゼロのまま放置する人は少ないのが特徴です。
②ヨーロッパ
ドイツや北欧諸国は「堅実な貯金習慣」と「社会保障の充実」がセットです。日本のように「教育費や老後を自己責任で」という負担感が比較的少なく、貯蓄率も安定しています。
③ 日本
日本は世界的に見ても「現金志向」が強い国です。安全志向から投資を避け、低金利の中で資産を眠らせてしまう傾向が続いています。その結果、実質的に資産形成が進まず「貯金ゼロ」が増える要因にもなっています。
海外の事例を参考にすると、日本人も「投資や仕組みを活用して資産を育てる」文化を少しずつ取り入れる必要があるといえるでしょう。
今から始められる“貯金思考”トレーニング
では具体的に、どのように思考を変えればいいのでしょうか?心理学や海外の知見を踏まえて、今日からできるトレーニングを3つ紹介します。
①「先取り」を“固定費”と考える
家賃や光熱費と同じように、「毎月の自動積立」を“払うのが当たり前”にする。
②「未来の自分に仕送りする」と考える
- 今の貯金や投資は、未来の自分を助けるための“仕送り”だと想像すると、行動が継続しやすい。
③SNSの比較から距離を取る
- 「他人と比べて消費する」クセを断ち切るために、あえて購買欲を刺激するSNSの時間を減らす。
小さな意識改革でも、長期的に大きな差を生み出します。
最後に
“貯金ゼロ世帯”が増える背景には、収入だけでなく、心理や文化的な思考グセが深く関わっています。しかし、習慣は変えられます。
●仕組み化で強制的に貯める
●心理的バイアスを理解して回避する
●海外の成功例を取り入れる
こうした行動を一歩ずつ実践することで、「気づけば貯金ゼロ」が「気づけば資産形成」へと変わります。
「自分に合った仕組みづくりをしたい」
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